感染力の強いBA.5が広がっている。1週間で2倍の感染者数だ。大阪大教授によると、ワクチン効果も大きく下がるという。しかし、ワクチンによって重症化することを防げるとも話す。

 ワクチンを何度か打っている人は重症化しないということは、感染しても症状が出ない人も多いと推察できる。これはどういうことかと言うと、ワクチンを打った人がBA.5に感染したが無症状であるために感染に気づくことができず、マスクも付けずに街や職場、学校、飲み屋、カラオケなどに行き、感染爆発を起こす媒体、感染源となってしまうということである。そのことを自覚でき、自粛を強めるワクチン接種者は、どれほどいるだろうか。

 県民割は続けるとか、夏祭りは中止にしないなど、自治体はよく考えずに話しているが、一番大事なことは市民の健康や命であり、経済ではない。それに、いつまでも経済を本格的に回さないということでもない。時期の問題である。バランスの問題である。

「急がば回れ」といわれる。政府や地方の自治体は、市民の健康や命を守ることを大切にしてもらいたい。日々重症化したり亡くなったりしている人が大勢いることに慣れてしまってはいけない。