沖縄県知事の玉城氏が、ある会合の席において「ゼレンスキーです。よろしくお願いします」といい、直その直後に「冗談です」と言ったことに批判が集まっている。

 その発言に対し、実業家のひろゆき氏が「何が悪いのかわからないおいらです」、「ウクライナ大統領をばかにする発言でもないし、悪人を持ち上げたわけでもない。「問題だ!」と言いたい人達が騒いでるだけな気がするんですよね」とツイートしたという。

 なぜ玉城氏の発言に批判が集まっているのかというと、玉城氏の発言はひろゆき氏の言う通りウクライナ大統領をばかにしたものではないが、ロシアによる殺人や街の破壊行為に対して果敢に対抗している状況を、聴衆の気を引くために「笑いの対象」としているためである。ウクライナの状況を見ると、失礼であり心のない冗談であり、「問題だ!」と言えるだろう。個人のケースと、それを内包したもっと広範囲の状況のケースは、一見同一の物に見えてしまうのかもしれないが、異なるものである。

 意図してなのか、意図せずになのかはその時々によるだろうが、微妙に異なる現状把握をしたり議論において微妙に論点を外したりして自分を正当化していくことは日常誰にでも見られる現象であり、すべての情報を得たり論理(筋道)のチェックをしたりしてから発言するなどということは不可能なため、頻繁に起こりえる現象であろう。これが、意見が対立する(議論が成立する)一因にもなっている。