在日ウクライナ人は、日本の繁華街で日本国民に対して、「ウクライナを助けてください」と支援を訴える。その行動は当然であり、共感できるし助けてあげようとも思う。

 在日ロシア人は、日本の繁華街で日本人に対して、「私たちは戦争に反対だから私たちは悪くない(悪いのはプーチン1人)」と訴える。うったえる対象にも訴える内容にも、個人的にはどうも腑に落ちない。

 在日ウクライナ人ユーチューバーの動画を見ていると、悲痛な面持ちでウクライナ支援を訴えたり日本によるウクライナ支援に対する感謝の動画が目立つ。 

 在日ロシア人ユーチューバーの動画を見ていると、ハイテンションのインタビュー動画やバカ騒ぎの動画等が目立つ。「今の状況でロシア人が投稿するか・・・」と思うのは私だけであろうか。

 

 例えば日本政府がある国に対していきなり(すぐに組み立てられる)核ミサイルをうったとしたら、攻撃された国民に対して日本国民は「私たちは悪くない。悪いのは総理大臣一人だ」と主張できるだろうか。攻撃を受けた国で、バカ騒ぎの動画をユーチューブにアップできるだろうか。

 当然のことながら国民性というものがあるだろう。国によって国民の性格や考え方、常識や知識には傾向がある。日本人は日本人らしく、ドイツ人はドイツ人らしく、ロシア人もまたロシア人らしい。日本人の国民性と比較すると、良い悪いは別にしてプーチンもロシア国民も他人に対する思いやりや優しさ、協調という精神が弱く、自分の思ったことややりたいことが正しいものだと思いこみ本当に行動に移してしまう傾向があるように、最近強く感じることが多い(しかし、日本に長く住んでいる在日ロシア人には、思いやりのある人が多い。日本人化するためであろう)。

 日本人は、自分のことよりも思いやりや相手の気持ちを重視して物事を考えたり行動したりするので、世界の中でも特別なのかもしれない。しかし、「郷に入っては郷に従え」で、目的があやふやなままにロシア人の集会に参加してみたりユーチューブで楽しい旅動画をあげたりしている在日ロシア人も、日本では日本人や日本の習慣に合わせて行動した方が、自分たちのためにも日本人の感情のためにも良いことだと思う。