アメリカ前大統領のトランプ氏が、「米軍は中国の国旗をつけたF-22戦闘機で、ロシアを爆撃すべきだ」「我々ではなく、中国がロシアを攻撃したと言えば良い。そして、ロシアと中国が戦争を始めたら、高みの見物をすればよい」と発言したという。たしかにプーチンも、ウクライナ軍が自分たち(ウクライナ)の街を壊しているというし、中国はロシアを擁護しており事実上ロシアの同盟国とみなすことができる。トランプ氏の発言は不適切とも言い難い。

 以前このブログにおいて、戦争が始まる前から「アメリカ軍はウクライナには行かない」といってプーチンに侵略を決断させたバイデン氏ではなくトランプ氏が今のアメリカ大統領だったら、戦争は起きなかったであろうと書いたが、今回の彼の発言を聞いてその思いを強くした。彼ならプーチンにもチキンレースで負けないだろう。強かったドイツの前首相メルケル氏だから、5,6年前のウクライナ東部での停戦にプーチンも応じた。今の西側諸国には怖く力強いトップが誰もいないから、プーチンが好き勝手にやれるという面もあるだろう。

 外交においては、プーチンやトランプ氏、習近平氏、金正恩のような、自己中で無茶苦茶で厚顔無恥のような怖さ、あるいは威厳や信頼感があって正論を説くような力強さのどちらかが必要だと感じた。