世界は、ロシアがウクライナに軍事侵攻している様子をじっと眺めているだけだ。ロシア軍は首都キエフの10キロ手前まで来たという。ウクライナは、事実上ロシアのものになりそうだ。
ロシアは何らかの理由をつけてキエフを事実上ロシアのものにしようとしているが、それを許したら世界中で何でもありの状態となる。理由は関係ない。こじつけや自己都合の理由など、どうにでも言えるからだ。どのような理由があろうと、力で一方的に他国を攻めることを世界は許してはいけなかった。その行為は国際法にも違反するらしい。経済制裁や欧米側の軍隊を周辺国に集結することなども、ロシア側の行動を抑止することになってはいない。
ロシアがウクライナに侵攻した瞬間に、国連軍などでウクライナからロシア軍を追い払うことが最善だった。
世界は、悪しき前例を作ってしまった。これで堂々と、中国も同じ手口で台湾への侵略や海洋進出を加速できるようになった。将来的には尖閣や日本も危ないかもしれない。アメリカが守ってくれるといっても、戦闘が激化して中国側が核ミサイルの使用をちらつかせてくれば、欧米は引き下がるしかない。世界が終わってしまうからだ。
世界は侵略者側の自分勝手な詭弁を熱心に聞きすぎる。行動だけを見て法に照らしてきちんと抑止、対抗しなければ、世界の秩序は崩壊する。ロシアとウクライナが話し合いに向けて動いているようだが、ロシア軍がウクライナ全土を掌握した後に話し合いをしても、ロシア側に有利な結果となるだけだ。全てはロシア側の計画通りに終わりそうである。西側諸国の中心となっているアメリカ側(バイデン大統領)の完全な能力、指導力不足だった。
希望的観測を言うと、今回のことを受けてロシア国内で市民の声が高まってベルリンの壁が崩壊した時のようなことも起こり、それによってプーチンが失脚してロシアも西側諸国の一員となることを期待したい。そうすることでロシアの経済や市民の生活も向上するだろう。ロシアが消滅したり、どこかの国に併合されるわけではない。独裁政治、恐怖政治をなくし、民主的で今よりは平和なロシア社会に変える方が、ロシアにとっても世界にとってもよいことだろう。