スポーツの競技後に、インタビュアーなどが「感動をありがとうございました」という。
それに対し、選手達は何と答えればよいのだろうか。見ず知らずの人から上から目線で「ありがとう」とお礼や感謝を言われても「あなたは誰?」、「私の競技人生に何か関係がある人?」と思うのではないだろうか。選手たちは自分のために努力し頑張ってきた。その領域に土足で入ってきて上から目線でお礼を言うことは意味も関係性も全く訳が分からない。選手たちは努力や人生を勝手に利用され勝手にお礼を言われ、これはいったいどういう状況なのだろうか。試合を見て感動するのは個人の自由だが、そのお礼を選手に対して言う筋合いのものではないし失礼である。選手たちは他人を感動させるために人生や命をかけてやっているのではない。「すごい」、「感動しました」などというのはわかるが、「ありがとう」といったお礼はいけない。