芸能人のコメンテーターは言わないが、専門家として出演しているコメンテーター達は、「専門家ではないから言うことはできないんですが」と言ってから自分の思いを力説したり、「その通りなのでいえないんですが」と言ってからそれを無視した考えを話したりする。言うことができないこと、言えないことは言わない方がよい。本人もわかっている通り、適切な内容ではないことを話すことになるからだ。これらの言葉を前段につけたからといって、自分の主張の適切性や正確性が高まるわけではない。視聴者を煙に巻いて判断力を鈍らせたり、あるいは自己満足の効果しかない。確信犯は無知よりもたちが悪い

 聞いている人を煙に巻きながら主張する戦法(内容の適切性に関わらず、とにかく相手を説得することをめざす「口げんか」)は、ある種の人々の特徴だと私は思っている。