群馬県で県内の小中高の教員の「持ち帰り業務」の頻度を調べたところ、7割超が「月1回以上ある」とし、2割が「月10回以上」と回答したことが分かったという。
例えば小学校教員は子どもが下校するまで授業をしたり給食・掃除指導をしたり、給食をいそいで食べてつくった時間で子ども達の家庭学習の直しや日記への返事などを書いたり、プリントの丸つけ等を猛スピードでやる。子どもが帰るまで1分たりとも休憩時間はない。帰りの会で「さようなら」をすると、走って職員室に戻り、職員会議や職員研修など様々な集まりに出席する。勤務時間を過ぎた頃にそれが終わり、そこから学年で翌日や行事などの確認や準備を行う。19時頃になるとようやく解放されて自分の時間が持てるので、テストの採点やプリントの丸つけなどをおこなう。20時ごろから明日の授業で使う教材の準備ができる。21時ごろに帰宅し夕食を食べ風呂に入ってから、ようやく明日の授業(6時間分)の教材研究をすることができる。教員は授業が中心となる重要な仕事なので、その授業の教材研究(45分間の授業の流れを考えたり発問を考えたり学習プリントを作ったりなど)が一番大事になる。それを行う時間は勤務時間にはもちろんなく、校内での残業時間でも取れず、家に帰ってから無報酬で行うしかないのが現状である。もちろんそれだけでは足りないので、土日にも家で多くの時間を教材研究に費やすことになる。
一番大事な授業の教材研究(準備)は家に帰ってから行うという教員の仕事の在り方が、数十年間不思議でならなかった。肉体的にもっと疲れる重労働の仕事は他にもあるだろうが、一番大事な中心となる仕事の時間が勤務外の帰宅後に設定されているようなおかしな仕事が他にもあるのだろうか。最も重要な中心の仕事は日中の勤務時間にやるのではないのだろうか。たまになら他の職種にも帰宅後に仕事をするというのもあるだろうが、教員は毎日授業があるので毎日の当たり前のことなのである。極端に言えば、教材研究が最も大事な仕事で、授業は単にそれをアウトプットするだけの作業である。
群馬県では、持ち帰り業務をすることが月1回以上あるという教員が7割超、月10回以上はたったの2割だという。どうしても信じられない。職員会議や研修、学年の打ち合わせや行事の準備などがないのだろうか。いずれにせよ、全国の教育委員会は群馬県を参考にして改善していかなければいけない話だろう。持ち帰り業務をしないで、遅くまで学校で残業しているのであれば話は別だが・・・。