オミクロン感染者がまだ日本国内で確認される前、結果的に多くの感染者を入国させるよう(在外邦人の入国を)感情的に力強くテレビで主張し続け、政府による海外からのすべての人の入国の一時停止措置をひっくり返すことに貢献した弁護士の橋下氏は、個人的にその後彼をテレビで目にすることはなかったので今のオミクロンの現状を見て反省し(弁護士ではなく)、テレビ出演をやめたのかと思っていた。しかし、今日久しぶりに彼をテレビで見た。相変わらず相手を説得するような力強く興奮気味で話していた。彼は、めったに普通のトーンでは話さない。自分の考えが正しかったり適切であったり、あるいは現実的でより効果的な方策であったり、総合的であったり(部分的な正論でなかったり)、論理的であったりするならば、それを普通に話せばよい。
自分の考えの不確かさ、不確実さをごまかしたい時に人は声を大きくする、と何かの書物で読んだことがある。個人的には、弁護士というのは法律を媒介として口げんかに勝つことが仕事だと思っている。実際アメリカなどでは、金持ちは優秀(?)な弁護士を雇って不利な裁判に勝ったりする。正当性や適切性等ではなく弁護士の言い方によって正当性が左右される。日本も同じようなところがあるだろう。当たり前だが、橋下氏は国民の生活や生命に責任を持たなければいけない政治家ではなく、やはり弁護士なのだと実感させられた。あとは社会に与える影響を考えてどのような人物をコメンテーターにするか、テレビ局側の問題だろう。