ダウンタウンの松本氏が今日の情報番組において、「僕は2ヶ月近く前に、オミクロンは正直怖いと思っていなくて、緊急事態宣言になることが怖い、という話をしたと思うんですけど基本的に変わっていない。悪いシナリオにどんどん行ってしまっているなと思う」と話した。
もしオミクロンが怖いものではないということが事実なのであれば、松本氏はマスコミやSNS等を通してロックダウンや自粛要請をしている世界各国にその事実を善意で教えてあげた方がよい。世界中の機関や人々が誤解して危機感を持ち怖がっている。
WHOや専門家でもオミクロンについてはわからない点く、未知のウイルスとして研究が進められている。未知のウイルスは、本当に怖くないものなのだろうか。今後デルタ株のように徐々に単独で変異していく可能性もあるだろうし、死亡率の高い従来のデルタ株と感染力の強いオミクロンが結び付いて最強のウイルスに変異する可能性も十分にある。災害や重大事態を防ぐため、先のことを考えて調べたり研究したり事前に予防策をとったりすることに彼は否定的なのだろうか(「悪いシナリオにどんどん行ってしまっている」発言)。現状の一部だけを見て判断すると将来しっぺ返しを食らうことは、災害の多い日本は嫌と言うほど経験してきたではないか。
今は入院できずに自宅待機となったり高齢者が亡くなったりしており、悪いシナリオというより政府や専門家による悪いシナリオもないままに悪い現実が起き始めているのが実態である。情報収集能力とその分析力(選択力)、総合的判断力、先を見通す想像力、思考力、論理性等、国民全体に向けて提言する人々は、一般人より能力がなければいけないだろう。もし同程度であるならば、国民に向かって発信する必要もない。何の信ぴょう性もない意見ばかりのバラエティや嘘番組(お笑い番組)となってしまう。
オミクロン株で今言われていることは高齢者や基礎疾患のある人の重症化率が高いということだ。それらの人々に感染させる流れを考えると、無症状のために感染したことに気づかずに(リモートワーク以外の)仕事を続けて社会の中を動き回っている人々はとても危険だ。自分の体に対する怖さではなく、お年寄りを重症化させたり殺したりする怖さもあると思うが、お笑いの人々はあまりそういうことは考えないのだろうか。松本氏の本音を言うと、緊急事態宣言が出ると自分の仕事がなくなるからいやだというのだろうが、彼よりもずっと収入の少ない世界中の人がそれを我慢して未知のウイルスと戦っているというのに、子どものように思ったことをストレートに口にする。あまりにも幼稚で自己中ではないだろうか。テレビをつけると、今はどんな番組でもお笑いの人でいっぱいだ。いろいろな意味で、お笑いの人(採用するテレビ局?)はすごいと思う。
とにかく、国民の感染拡大防止意識、自粛意識をそぐような発言は、今の時期に全国放送で口にするべきではないだろう。