社会学者の古市氏が出ている時はすぐにチャンネルを変えていたが、昨日もテレビでオミクロン株の流行について話していたので、まだおかしなことを言っているのか聞いてみた。

 彼は「パラレルワールド」という言葉を持ちだして、ウイルスが流行しない社会を作ることが大切だと話していた。宇宙を含めた全く異なる別の世界(パラレルワールド)の話にいきなり行くだろうか。話が飛躍しすぎである。極論の二者択一ではないだろうし、今の世界を捨てて1から作る必要もない。

 古市氏は(コロナ)ウイルスが世界で流行らないようにワクチンや薬ができればよいというあたりまえのこと、局所的な改善や進歩のことを言うために「パラレルワールド」を持ちだしてきた。思考があまりにも短絡的過ぎで、このような論理は感覚的に話を組み立ててしまう幼い小学生によく見られるものである。

 彼はどこかで「パラレルワールド」という言葉を知り使ってみたかったのだろうが、あまり考えずに使ってよいはずもない。なぜなら彼は全国に影響力のあるテレビに出演し、「学者(社会学者)」という立場で国民に知見を解説しているのだから。学者が言ったことは、当然世間は信じる。私も学者の話であれば、明らかに変な発言以外は信じる。学者というのは、査読付き論文を何本も書き、専門知識と客観性がなければなれない役職だからである。

 学者は、嘘(「コロナよりインフルエンザの方が危険」など)やおかしなことを国民に流布しては絶対にいけない立場であり、自らの発言には責任を持たなければいけないのである。嘘論文を発表すれば首になる。テレビでも嘘を言えば首であろう。