北京オリンピックへの政治的ボイコットを表明したアメリカに続き、オーストラリアも表明した。

 日本の岸田総理は、ボイコットについて自分で判断すると胸を張るが、そんなことをできるわけがない。続いてヨーロッパ各国も表明したら、岸田氏も慌ててボイコットを表明するだろう。もしかしたら、すでにアメリカから内々にボイコットをするように命令されているのかもしれない。

 何か外交的な問題が起きるたびに、「(相手国に)厳重に抗議した」、「日本国としてしっかり判断していく」と国内向けにはいつも自信満々にアナウンスするが、国内向けの無責任で適当な言い訳などはどうでもよいことである。現実的に国益を守ってもらえればそれでよい。むしろ政治家による形ばかりの国内向けアナウンスを聞くたびに、私は「ああ、今回も日本は何もできないんだなあ」とがっかりしてしまう。

 韓国に譲歩して今の様々な問題を引き起こし、アメリカに譲歩して日本の半導体産業をほぼ消滅させ、ロシアに「友情、友情」と連呼しているうちに北方領土の実効支配が進み、中国に譲歩して親分と子分の関係になりつつある。思いやりや助け合い,恩などについて、相手国は日本人とは違う。外交においては日本式ではだめなのである。日本は国際会議において、よく「世界をリードする」などと言うが、そんなことをできるはずがない。だって、日本には強い意思というものがないのだから。だから日本には世界がついてこないし、馬鹿にされていいようにあしらわれて終わりとなるのだろう。日本は、場当たり的に損につながることばかりしているので、中・長期的な外交のスタンスや仕方についてよく考えた方がよいと思う。