オリンピック前なのに日々の感染者数が増加傾向にある。しかもウイルスはデルタ株になりつつある。感染力も重症化率も高いという。出歩くことが多い若者や通勤する中年たちは、2回のワクチンを完了していない。このままだと今月末にはかなり拡大するという。

 その上にオリンピックである。自国でワクチンを本当に打ってきたのか、本当に陰性なのかわからない選手たちが談笑しながら世界中から大勢やってくる。感染爆発が起きても多くの重症患者を受け入れる余裕はなく、あらなた感染者も行くところがなくなる。想像してみよう。感染者はどこに行くことになると思うだろうか。以前のアメリカやイタリアのように自宅や公園の仮設テントなどで苦しみながら死に、火葬場も対応しきれずにそのあたりに埋められるのは嫌だ。もちろんそうなるとは断言できないが、今の状況、これからの状況を考えると、まずそうはならないとも断言できない。

 政府は「バブルにするから安全・安心だよ♪」というが、もしバブルが存在するとしたら、それは日本という国全体であり、その日本というバブルの中で世界中のあらゆるウイルスを混ぜ合わせ共有し合うイベントがオリンピックである。その後、それらを自国に持ち帰り、今度は地球をバブルとして世界中にまん延させることになるかもしれない。まずは、1カ月後、2カ月後に日本が地獄になっていないことを願うばかりである。

 去年、大型フェリーの中で大変な状況が起きた。バブルはその中で一度ウイルスが発生したら非常に危険で怖いものである。すでにウイルスがあるかもしれない所でバブルを作ってはいけない。