日本が台湾にワクチンを供給するという。それほど日本にはたくさんのワクチンがあったのかと驚いた。

 正確に言うと、世界中の先進国がすぐにワクチンを手に入れ自国民への接種が進みワクチンもたくさん持てるようになった→ようやく日本にも先進国中で過剰になったワクチンをわけてもらえるようになり、日本も有効期限までに使うのが難しいほどになった→台湾に使ってもらう(供給する)という流れである。

 昨年のマスク不足の時の構造と全く同じである。マスク外交でも日本は蚊帳の外で、ほとんど分けてもらえなかった。仕方なく遅れに遅れて、日本の電気会社などが高額で少しずつ作るような状況だった。なぜ日本は他国に比べていつも対応が遅れ、後に過剰となるのだろうか。論理的に考えれば、単にリーダーである政治家や官僚たちの能力の問題(他国を見てまねるしかできないから)であろう。

 部署を転々としている行政職の人々は、ルーチンワークや法律通りのことを傲慢かつ厳格にできても、専門の知識や経験が乏しいために応用や想像ができず、新しい取り組みをベストな形で進めていくというのは無理であろう。