①宣言発出の会見時、毎回飲食店の時間短縮から説明が始まり、その後も繰り返し飲食店の時間短縮を強調する説明を行う。これを聞いた飲食店関係者ではない大多数の国民は「今回の宣言は、自分たちにはあまり関係がないんだな」「今まで通りでいいんだな」と思うだろう。多くの国民に守ってもらいたいことを宣言の内容の最初に持ってきて強調しなければいけない。
②宣言はいつも2週間位であるが、それによって減少する感染者数はそれほど多くない。これは「宣言解除後に感染を再拡大をさせるため、1日の感染者数が0に近づく前に解除します」と言っていることと同じである。それは、いつまでも国民を苦しめ、経済を回復させないようにすることを意味する。個人的には、国を亡ぼすための新種の合法的テロだと思う。
③子供の感染者や後遺症が目立つ変異種が広がる中、小学校や中学校、高校では、普通通りに登校して授業や学校生活を送らせることは、子供たちが感染拡大の大元になる可能性が十分にある(子供は教師が注意しても、ついマスクをしないで友達同士で大声を出しながらじゃれ合ってしまう)。しかしそれ以上に重大なことは、学校は自粛をさせない、する必要がないということが国民全体に与えるメッセージである。学校は自粛なしのオールフリーだよ!と国の文科大臣がいうことで、当然「自分たちの生活もそこまで厳格に自粛をしなくても大丈夫なんだな」と思うであろう。街を出歩く人々は自粛慣れではなく、政府が間接的に出す様々なメッセージが国民の心をコントロールしているのである。満員電車に乗って通勤することも許していることも同じ効果をもたらしている。
今年初めに2回目の緊急事態宣言を出す時、我々はこの1年で様々なことを学び、何が重要か学んできたと菅総理が胸を張って「時間たんしょく、これを集中的限定的に・・・」と話していたが、宣言解除を2週間延長し、解除後はすぐに感染拡大させ、これ以上下手な対応はできないことをやっている。政府は、嘘はつけるが過去から学ぶことはできない。政府の面々にとって今一番大事なことは、自分自身を知り謙虚さを持つことである。これができれば、広く多くの意見を聞き、うまくコミュニケーションを取りながら、国民の健康や命を第一にした言動ができるようになるだろう。