スポーツ選手が、たまに「(試合を)楽しみたい」という。この言葉に、私はとても違和感を感じる。
試合中リードしている時や最後に勝つと楽しいだろう。リードされている時は苦しいし負けると楽しくないだろう。相手より強いと楽しいし、弱いと願い通りに試合が運べず楽しくないということである。楽しみたいと思って楽しめる性質のものではない。
また、試合に負けた選手が「自分の試合ができなかった」と言いながら号泣しているのをテレビで見ることがある。これもよくわからない。自分の試合をしようと強く願ってもできるものではない。強い者が自分の試合ができ、弱い者は思った通りに試合ができずに負ける。それだけであろう。もし言うなら、「相手の方が強かった」といいながら泣くのであれば納得できる。自分も相手と同じ力があったのに負けたというような負け惜しみは、見ていても恥ずかしいものである。
本当に能力や力のある選手は、ハッタリも言い訳もしないものである。このようなことを言わなくても済むように、自分の限界まで力をつけてから(コーチ選びやセルフコントロール、相手の分析や作戦なども含め、最善の方法で最大の努力をしてから)試合に臨んだ方がよいと思う。そうすれば、もし試合に負けたとしても、「自分にはこれ以上無理だった」とすがすがしい気持ちで負けを受け入れられるだろう。