新型コロナ感染者が過去にないほど急増し、重症者の数も過去最高となっている。医療施設もひっ迫し始めている。政府は、今後3週間が重要でこのままだと緊急事態宣言も考えなければいけなくなると訴え、感染拡大地におけるGo Toの一時中止や飲み屋などの営業時間の短縮を求めた。あれほど経済ばかり考え、感染拡大を二の次にしてきた政府でさえ、このような対応を取らざるを得ないくらい危険な状況なのだろう。

 それなのに、先日の3連休の人ごみは何なのだろうか。政府以上に問題があるのは国民の意識である。テレビを見ると、観光地に押し寄せ、旅館やホテルは満室、街は人ごみ状態、イベント会場では1mと離れずに大勢の人々が並んでいる。雰囲気もあり、距離やマスクなど関係なくなっているのだろう。いまだにマスクをつけていない年配男性やアジア系外国人の姿も多く目についた。3連休後ではなく連休前に政府や知事たちが呼びかけたほうがよかったと、ある専門家が話していた。私も同感である。これほど感染者が増えた中での大勢の人の移動や接近は適切だったのだろうか。

 自己の快楽だけを求めて観光地に行ったりホテルに泊まって遊んだりしている大勢の人々を見ていると、そのような人々と、早く感染拡大を収束させたいと願って連休中も自宅や近所の自然の中で過ごしていた人々を分けて(東日本と西日本などに)、生活させてほしいと思ってくる。

「自分さえ良ければなんでもやってやるぞ」と思っている人達の言いわけインタビューを見ると、「経済も回さなければいけないし・・・」、「ここだけ見たら、もうすぐ帰ろうと思っています」、「ストレスが溜まっているから心配だけど来ました」というものである。これらの嘘を聞くと余計に腹がたつ。経済を回さなければと思って行った人など1人もいないだろうし(Go Toで激安だから自分の楽しみで旅行に行っただけだろうし)、「ここだけ見たら」と言っても、集まるなという話だし、そもそもここだけで終わるはずもない。夜は旅館に泊まり、マスクを外して大浴場の脱衣所や食堂でも過ごすだろうし、そこであちらこちらに触りまくりもする。帰りは、途中でサービスエリアにもよって、席の順番を待ちながら激混みのフードコートで食事もするだろうし、トイレの洗面所でマスクの表面に触ってマスクを外し、お化粧も直すのだろう。「ストレス」云々の話は「ふざけるな!」と言うレベルで、大勢の人が自粛しているしできてもいる。病気になるほどストレスがたまるというのは、意識的にそうしない限りまずないことである。イライラして人にあたるようになるという人もいるが、それは単にそのような人ということであり、そうならない人の方がはるかに多い。個人の性格や意識の話である。

 政府の対応は確かに遅いし、経済を優先していて、信用もできない。しかし怒りはあまり覚えない。政治家たちの能力の問題なのかとあきらめもあるのだろう。だが、ごまかしの言いわけをしながら、楽しそうに自分勝手な行動ばかりしている多くの国民に対しては怒りを覚える。あきらめがつく能力の問題ではないからだ。

 いったん緊急事態宣言まで進み、3週間ほどロックダウンしなければ、国民は目を覚まさないだろう。