瀬戸大也氏が、自らの女性問題について、「お詫びは水泳で努力していくことだと思うので・・・」と話していた。

 安倍元総理を思い出した。彼は、不適切なことが明るみに出るたびに、「途中で投げ出すことなく、これからしっかりと仕事をしていく」と話していた。「も」ということは、「今までと同じように」という意味だ。今までがだめだったので、それと同じでは国民が困るし、同じ人の能力をもってやるので同じことしかできない。だから辞任が重要なのである。

 そのまま続けることで責任を取るという二人の言い方は、社会において認めてはいけないものであろう。

 このおかしな論理は、安倍総理が長きにわたって何度も何度も国民に対して繰り返し話すことで日本社会に定着させてきたものだ。安倍氏が総理になるまでは、こんな責任放棄を堂々と話せる人はいなかったと思う。「無知」は平気でなんでも出来てしまい、それは罪なことでもある。もし本当にそのまま続けることが責任を取ることになるのであれば、公務員の停職や免職の懲戒処分、会社での社長交代などをやめて、そのまま継続して働かせるのがよい。

 安倍氏も辞任したことなので、この責任の取り方は日本ではもう無しにし、安倍氏が総理になった以前の姿に社会を戻した方がよいと思う。正義感の薄れた社会は、何でもありの恐ろしいものとなってしまう。