テレビで、「よろしくお願いします」という言葉をよく耳にするが、この場面でこの言葉を使うだろうかと感じることがある。
国民向けの総理大臣記者会見などで、記者たちが挙手をし指名されたらマイクのところに立って質問をすることがある。この時、記者の人は質問前にいちいち「よろしくお願いします」と言う。1対1でロングインタビューなどをするなら言うだろうが、多くの記者達が次々に1,2問の質問をする場合、毎回言う必要があるだろうか。見ているほうは、うるさく感じる。
お笑い番組で、漫才の人がネタを始める前に「よろしくお願いします」から始める人がいる。視聴者は、誰でもいいから無条件で楽しませてほしいから見ている。その程度の関係、思いなのに、よろしくお願いしますなどと言われると、「えっ?、何が?」と思うし、軽い重荷にもなってしまう。お願いされると、気も使う。笑わなければいけないのかと・・・。意味のないただの儀礼のつもりで使っているとしたら、この言葉は単なる儀礼の言葉にはふさわしくない。
旅行番組で、旅の様子のVTRに移る前に、旅をしたアナウンサーなどが「〇〇に行ってきました。よろしくお願いします」と言って、VTRに入ることがある。普通であれば、「ご覧ください」、「どうぞ」、「VTRスタート」であろう。突然出てくる「お願いします」に違和感を感じる。筋がおかしく不快感を残す。
日本語には、文脈によって意味が異なるあいまいな言葉が多い。その中でも「よろしくお願いします」は、この言葉の意味や役割からも軽々しくは使えない言葉だと思う。