安倍氏が、外交特使として菅首相に協力する意思があることを示したという。

 安倍氏は、プーチン氏やトランプ氏と個人的に仲がよいようだ。しかし、それと外交は別の話である。安倍氏が仲良しごっこをやっているうちに、北方領土は4島とも返されない方向に進み、農産物の輸入や軍事品の購入などアメリカからの要求が強くなった。仲良しになることは外交に何の影響も及ぼさない。むしろ、個人的に仲良くなることで、安倍氏が相手に毅然とした態度で要求を断ったりできなくなる関係を自ら作ることになってしまった。

 いったん日本にとってマイナスになった外交をリセットするために、これまでの流れをもつ安倍氏は、もう外交から離れた方がよい。そして、各国首脳と関係の薄かった菅氏が一から毅然とした態度で淡々と交渉した方がよいと思う。ニコニコヘラヘラしていると、相手から軽んじられ、真の信頼も得られない。相手からの要求もどんどん高まってくる。外交とはそういうものであろう。「武器を持たない戦争」なのである。

 韓国は、今の大統領になってから、前大統領時代に決めた自分たちにとってのマイナスをリセットし元に戻した。韓国を見てもわかる通り、国のトップが変わった時が、自分たちにとってのマイナス面をリセットできる良いチャンスでもある。