自粛要請がなくなり、東京では感染者が増えている。再び東京アラートを出すのではなく、逆にアラート発出の指標を変える検討をしているという。東京アラートの指標は専門家が検討して設定されたものである。それを変えてまで東京アラートごっこを続ける意味はあるのだろうか。都庁やレインボーブリッジが様々な色にライトアップされ人を集める効果はあるだろうが、今「密」を作ってはまずいだろう。
福一原発が爆発して放射能が東日本の国土に降り注いだ時、国は食品、牛乳、飲料水などに含まれる放射性物質の暫定規制値を一気に上げた。引き上げた数値は、東大の専門家がショックを受けて泣くほどの高いものだった(将来のある子ども達がかわいそうということで)。さらに検査方法を抽出検査に縮小したり、食品の外側から検査機器で数値をはかるだけの簡易検査にしたりすることで意図的に検出結果を下げ、その後放射性物質の新規定値を再び下げた。
このラインが安全だということでもうけられている指標や規制値を超えるようになると、それらの数値を引き上げて「ほ~ら、安全、安心、大丈夫」と連呼し、安定して結果の数値をごまかせるようになってくると再び引き下げる。このループはいったい何なのだろうか。笑い話では済まされない。