29日の感染者数が、福岡県で26人、東京都で22人であった。2週間前の結果なので、全国に緊急事態宣言が出されている真っ最中の数字だ。無症状の感染者がたくさんいて、そこから常に広がっており、その何人かが発症しているのかもしれない。
そんな中、緊急事態宣言は解除され、商店やデパート、飲み屋や食堂、ボーリング場やパチンコ店などが営業を始めた。地域の公民館や図書館なども開館され、サークルなど市民の活動も活発になる。3密の危険が高い小、中学校も始まる。緊急事態宣言が解除されてからの感染者数がわかるのは2週間後だ。
新型コロナウイルスと経済のバランスが重要というが、バランスをとることなどできるのだろうか。人々の動き次第では数人の感染者から一瞬にして爆発的に拡大してしまう。そもそも、無症状の感染者はすでにたくさんいるといわれている。海外との行き来を再開したら様々なタイプの新型コロナウイルスがたくさん日本に持ち込まれてしまう。新しい行動様式の確立と言っても、多くの人が街に出て行列を作り、多くの人が会社や個人の都合で3密を作るだろう。
新型コロナウイルスと経済のバランス(発症者数)を意図的にコントロールすることなどはできないように思う。ワクチンや治療薬ができるまでは、0(緊急事態宣言)か100(感染者数が増えても元の生活に戻す)かのどちらかの行動しかないのではないだろうか。
これまで全力で抑え込んでも0にはできず、緩めるとすぐに増える。ヨーロッパ株や中国株など、変異して数種類まで増えているという報告もある。そういうものを相手にバランス云々の話などナンセンスではないだろうか。バランスをとろうと思っても取れないほど厄介な相手である。