ダウンタウンの松本氏が、生活の苦しい後輩に対して無利子無担保で100万円を5年間貸すという。
自営業や工場であれば、大金持ちにならなくても、ある程度収入が増えれば、お金を返し、軌道に乗ることもできる。
しかし、お笑いはブレイクして大金持ちになるか、売れないかのどちらかになる可能性が高い職業である。中途半端はあまりない。しかも一発屋であってもブレイクして大金持ちになれる芸人はごくわずかである。まだ売れていない大勢の芸人に対して100万円を貸すというのは、5年後に地獄を見る芸人が大勢出るということにもなりかねない。5年後に売れていなかったら、どうやって100万円を返すというのだろうか。プレッシャーで押しつぶされ、どうなるかわからない。5年間、他の職業に移れなくなる事実上の拘束力も発生する。施しは、その人の道を誤らせることになる。早めに違う仕事を見つけた方がよい場合が多いだろう。成功するのはごくごく一部だ。
10万円でもよいから、あげるというのであればよいだろうが、貸すというのは、しかも大金を貸すというのはどうだろうか。昔の銀行を思い出してしまう。