お笑い芸人のガナルカナルタカ氏もコメンテーターをやるようになった。今日の情報番組で、自粛要請に従わない大阪のパチンコ店名が公表されていたが、それを受けて彼は、ここでやっているのかと思って遠くから行く人が増える心配もあると話していた。
もし私が店名を公表されたパチンコ店に行ってたとしたら、公表されたパチンコ店がこんなに騒ぎになって注目を浴びてしまい、もういけないなあと思うだろう。しかし、ガダルカナルタカ氏の発言を聞いて、そのような考えや方法もあるのかと、目からうろこであった。公表されたパチンコ店には今後行きにくくなると思っていたが、彼の言葉を聞いて「そうか、他の人はこれからも行くのか。あそこでやっているな!」と考えを変えてしまった人は少なからずいるのではないだろうか。行くかどうか迷っていた人達には、行くことへの安心感を与える発言になったであろう(「赤信号、みんなで渡れば怖くない」)。
ゴールデンウィークに入る。行くところもなく、世の中は暇な人しかいない。もちろん意図はしていなかったであろうが、彼が今後の過ごし方を結果的に公のテレビで紹介したことで、寝た子を起こしてしまった感じがする。
テレビで話すというのは、多くの経験をしてきた人、様々な知識が豊富な人、多くの面(想像力、判断力、思考力、論理性、倫理性等)で優れた人でなければ、世の中を望ましくない方向に誘導する結果となる場合がある。原発事故や国難的感染症拡大のような非常事態の間だけでよいので、できるだけ早く社会を良い状態に戻すために、テレビ局等は国民に向かって発言する人を厳選した方がよい。無責任な発言、部分的な正論、経験や知識の少ない人の単なる感想など、足を引っ張るようなことは止めた方がよい。このように書くと、「言論の自由は?」と聞こえてきそうであるが、言論の自由とは言いたいことを自由に言ってもよいということではない。事実であっても言ってはいけないことは、世の中にたくさんある。