通勤している品川の会社員は、「(出社しないと)経済が回らなくなる」と鼻で笑いながらインタビューに答えていた。今一時的に回らなくても大丈夫であろう。後に回復することはできるし、テレワークなど新しい良い方向に経済のしくみが変わるチャンスでもある。

 混んでいる公園で子供を遊ばせている主婦が、「ストレスがたまるから」と話していた。

 自粛要請をされている店で営業している店主が、「(営業しないと)生活できない」と話していた。ちなみにこの発言は嘘であろう。もし都市封鎖になって店を閉め、補償が遅れたとしたら、生活できずに死ぬのだろうか。資産やたくわえがある人こそ、それらにいっさい手をつけたがらず営業すると私は思うが、どうだろう。

 医療崩壊が起きはじめ、これから死者がどんどん増えるという時期に、まだ「経済が・・・」、「ストレスが・・・」、「(店を閉めると)生活できない」などと言うのか。経済、ストレス、生活できない、という3つの言葉は、もう禁句にしよう。現在国難にある日本の最優先事項は何なのか、もう一度国として国民としてみんなで再確認しようではないか。

 中途半端な対策は、かえって事態を長期化させ、最終的な被害を大きくさせる。「二兎追うものは一兎をも得ず」である。