病院で手術などを行う時、インフォームドコンセントとして、医者がこれから行う医療について説明し、患者が了解した旨のサインを、何枚も書かされる。

 手術をしないと病気が悪くなったり助からなかったりすると言われれば、患者が手術を拒むことはしない。説明をされようがされまいが、納得しようがしまいが、そんなことは関係ない。手術をするしかないだろう。選択肢を複数示されても、患者には医学的知識も無いのだから、判断のしようもない。医者の言う通りにしかできない。

 いったい、あのサインは誰のために、何のためにあるのだろうか。

 とにかく、命を預かる医者の最低限の責任として、日々最大限に自分の技術をみがき、ミスだけは絶対に無いようにする必要はある。そうしないと、合法的な殺人になりかねない。できれば、医者が定期的に学会などの試験を受けて、10段階評価で自分の技術や知識は7であるとか3であるということを、患者に通知することを義務付けることが医者による説明よりも患者を守ることにつながるだろう。例えば、評価1の医者の言うことが正しいのかということだ。認定医や専門医、指導医などはあるようだが、3段階程度では少い。また、認定医が説明や手術をやる時は専門医以上が立ち会うようにしたほうがよい。練習台で終わりかねない。

 医者を守るしくみではなく、患者を守るしくみをもっと充実させた方がよい。そうなっていないことは、患者に対する医者たちの態度の悪さ、傲慢さが証明している。さらに言えば、なんで医者をやっているのかと問いたい。大学などでかかった授業料などが免除されたとして、給料が一般公務員並みでも医者になったのだろうか。高い使命感や倫理観がある医者は半分位しかおらず、残りの半分は金に目がくらんで医者になったのではないかという私の想像が外れていればうれしい。政治家でも医者でも、高額な給料だと無能で傲慢な人が金めあてに集まるものだ。高い使命感や倫理観が求められる職業こそ、給料をずっと減らし(高卒程度の公務員くらい。クリニックで必要な医療器材のレンタル料は自治体が払うようにする)、それでもなりたい人を集めることが重要であろう。