NHKニュースで、中学校がクラブ活動を再開した様子を放送していた。学生たちはとても楽しそうに活動し、インタビューでは「久しぶりに友達と一緒にできてうれしかった」と話していた。
このニュースは、社会にどのようなメッセージを送ることになるだろうか。このニュースを見た人は、次のように思うだろう。
① あれ、みんな自粛をやめていたのか。知らなかった。
② もう普通に生活して大丈夫なんだな。
③ 私も、早く友達と楽しく遊びたい。春休みに、友達と映画館か街にでも行こう。
などであろうか。
ただの能力の問題なのか、あるいは意図的にやっているのかはわからない。能力の問題であるならば、専門家会議や都知事が、もう少しでパンデミックの恐れがあるといっている時期に、社会をこのような逆の流れ(自粛解除の流れ)にもっていこうとするNHKは、自分たちがやっていることの「効果」をよく考えながら仕事にあたってもらいたい。
もう1つ気になるのは、NHKがスポット的に、自分たちはコロナウイルス問題について風評が起きないように正確に放送していくといったようなものを時々流していることだ。民放はそんなことはしない。放送内容はどちらも一面的であるが、民放からは「国民をだましてやろう」という気持ちが感じられない。一生懸命、想像や自分の思いを主張している。まだ、すがすがしさがある。しかしNHKのやり口からは狡猾さが感じられて怖いのである。NHKもただの能力の問題であればよいのだが。