首都圏にある遊園地などが、これから順次再開していくという。入り口でチェックをするそうだが、海外から戻った感染者が成田空港のチェックでひっかからずに、公共交通で自宅まで帰り、その後発症するケースが毎日多数報告されている。成田空港でのチェックより、遊園地の入り口のチェックの方が厳しいとは思えない。
公共施設や地域のイベントなども再開しつつある。しかし感染者の数は日増しに増えている。当初は感染者数が毎日1桁であったが、今では2桁の日が多い。今までも拡大予防対策は重要であったが、これからもっと重要になってくる。自粛を緩めるという逆の対策に向かってよいのだろうか。日本も医療崩壊を起こし、イタリアのように今日は400人以上の人が亡くなったなどといったニュースは聞きたくない。
原発事故もそうであったが、今の人間の能力で対応しきれない状態には絶対にもっていかない方がよい。給料が少し減ったりストレスが多少たまったりする状態と、イタリアや中国のような命の危機状態を比較すれば、どちらがよいか全員の答えは一致しているはずだ。国民は比較することなく、疲れた~、ストレスが~、遊びた~いなどと自粛をやめたがっている。ふざけるな!と言いたくもなる。
今ならまだ爆発的感染拡大を防げる。少し前に、これからの2週間が重要だといわれたが、増加の割合が大きくなっている今からの2週間が以前よりもっと重要ではないだろうか。これからの2、3週間、関東や関西が持ちこたえてくれればよいのだが、この人口密集地帯で爆発的に増えたら、感染者はいく場所がなくなる。中国やイタリアのように、自宅で死ぬのを待つしかないのだろう。
広がったら、もうだれにも止められない。なぜこれから自粛を緩めるのか、訳が分からない。取るに足らないストレスの解消がそんなに大事なのか。遊園地と命とどちらが大切なのか。国民が自粛に対して愚痴や文句を言うから、仕方なく政府も緩めているのだ。最近、日本の国民の考えていることがよくわからないことが多い。私一人が慎重すぎるのか。しかし、イタリアで起きていることは決して夢ではなく、現実である。福一原発事故も現実である。おきてから、「想定外だったよ~」で済む話ではない。日本国民の言う「想定外」は、本当の意味での想定外ではない。自分のわがままな心、なまけ心を隠すための言いわけだ。欧米の各国首脳たちは、今の状況を「戦争」と表現している。日本だけが、自粛をやめていく方向に向かっている。なぜだ。アメリカの専門家は、日本は感染爆発が起きようとしていると話している。
もしかしたら、専門家会議ではもう防ぎきれないとわかっているのだろうか。大きな隕石が地球にぶつかるような、どうしようもできない時には、あえて人々に事実を知らせることはしない。それと同じで、もうどうしようもできないところまで来ているのだろうか。だから、もう自由にしていいよということなのか。検査をして感染者を増やしたら医療崩壊が起きるから、検査を控えているのだろうか。先進国の欧米各国で急速に広がっているのに、日本だけがいつまでも急速に広がらないなんて、ありえないことだ。
いずれにせよ、これから自粛を弱めるのではなく、これまで以上にできる限りのことはやっておいた方が、後悔をせずにあきらめがつくだろう。やはりこの前の2週間の自粛の時、中途半端にやるのではなく、電車のラッシュや職場内感染を防ぐためにほとんどの仕事を休みし、買い物以外(買い物も年齢や電話番号による時間差にする)、外に出ないようにした方がよかった。個人的には、もう無理かなという感じだ。国民の自業自得である。国民が駄々をこねなければ、感染拡大を防ぐことも不可能ではなかった。
追記(21日朝のニュースより):国内の感染者数1016人(クルーズ船除く)、新型コロナウイルスによるイタリアの死亡者4000人を超える。