テレビや新聞を見ていると、新型コロナウィルスについて、多くの専門家(医者や大学教授、元国立感染症研究所員、厚労省等)がテレビや新聞で情報を発信している。

 その中で非常に気になるのが、新型コロナウィルスの感染予防として「マスクはほとんど有効でない」というものと、「マスクはとても重要」というものがある。これらの情報が広がれば、どちらかのいいぶんが風評被害を及ぼす。

 今日は、専門家が濃厚接触を避けることを説明していた。濃厚接触とは2mの範囲に30分以上いることだそうだ。例えば4m離れた距離で向かい合い3時間商談などをしただけ(手からの感染はなしとして)では大丈夫ということになる。また、80㎝位の距離で20分向かい合って会話をしただけでも大丈夫ということになる。しかしウィルスはとても小さいので、話すときに口から出る風や咳、くしゃみなどによって、数メートルは飛ぶ。今日の専門家の説明が広がれば、被害が広がる可能性が高くなるだろう。

 一般市民の中には、確かに話を作って事実のようにSNSなどに書き込む人もいる。また影響力の大きいテレビのレポーターやコメンテーター、司会者、専門家などの言うことが事実ではなかったり一面的であったり、あるいは個人の想像や願いであったりすることも非常に多く、それが事実や現実のこととして拡散していくこともある。

 マスコミは、事実と、単なる感想をはっきりと分けて報道した方がよい。そもそも、私は出演者の感想や新聞の社説などは一切いらないと思っている。報道するのは「多種多様な事実」だけでよく、あとは視聴者一人一人の判断に任せるのがよい。情報番組において、どうしてもコメンテーター達を使いたいなら、必ず異なる意見や感想が自然に出せるようにしてもらいたい。司会者が一言感想を言うと、コメンテーター達も忖度して全員その感想に賛成したコメントを話し、嫌われて仕事がなくならないようにしている。

 マスコミは、一般市民による風評を批判する前に、自分たちがやらなければいけないことがたくさんあるはずだ。