人と接して生きていく上で、最も根底にある原則が、「他人に迷惑をかけない」ということだろう。これに気を付けないと、共に仲良く生活して行けず、争いや犯罪が社会に蔓延するだろう。
テレビで、紙やお札(さつ)をめくる時に指をなめるのをやめた会社が紹介されていた。だれでも、他人が唾を付けた紙やお札を受け取るのは嫌だろう。その会社が指舐めを禁止したことは当たり前だ。しかし、それに反対をする人の言いぶんとして、「年を取ると油分が減り、めくれなくなる」というものがあった。それはそうだろう。しかし、だから他人に嫌な思いをさせていいんだ!というのは認められない。
悪いこと、自己中なことをやっている人の理由は、必ずそのよくないことをやっている理由を説明するだけで、自分の行為が正しいという説明をしない(できない)。泥棒にでも、「だって、ほしかったんだもん」という理由があるだろう。理由があれば、それは悪くない行為であるとはならない。他人に迷惑をかける人の言いわけは、ひらきなおれる見苦しい言葉にしかならない。
受動喫煙も問題になっている。最近では、ようやく分煙や公共の場での禁煙が進んできた。しかし、喫煙者の中には、いまだに「吸う人の権利はどうなるの?」と繰り返す情報番組司会者もいる。このような思いの人がいまだに社会の中にいる。これでは、世の中から争いがなくなるわけがないと思わされてしまう。