おいしいといわれるラーメンを食べてみると、魚介系のものが多い。以前は野菜や動物系の肉や骨でスープを作っていた。新しいものが求められ、魚介系ラーメンに移行したのだろう。しかし、珍しければおいしいというものでもない。魚粉入りラーメンやカツオ・煮干しラーメンは、もう十分広まっただろう。

 非常に有名な店のつけ麺を食べてみたら、太麺のため小麦粉をむせるような大量の魚粉汁につけて食べている感じだった。好みもあろうが、個人的にはラーメン界があまりいい方向に進んでいないように思う。しかし、魚介系の流行は新たな味付けを提案してくれた。ここから、「珍しいラーメン」ではなく本当においしいラーメンをめざす流れが生まれ、3つ星がとれるような素晴らしい味のラーメンがいくつか出てくることを期待したい。個人的には、薄味で勝負してほしい。その方が味がよくわかる。