今朝の情報番組で、橋下氏が女性と二人で話し合っていた。大阪市長時代の記者とのやり取りも結構見たことがある。彼の話の展開には、議論ではなく単なる口げんかになるようなパターンがあるので、自分のためにも記録しておきたい。

・「それはあなたの考え方で、・・・」。お互い様で、議論とは事実と共に自分の考えを述べるやり取りであろう。あなたの考えは間違っていて、私の言うことがすべて正しいから私と違うことを言うな!という態度でこられては、議論にならない。

・自分が不利になると、逆質問をして微妙に話をそらしていく。相手の考えの方がよいと自覚できた時に行う。

・自分が不利になると、本質ではない細かいことを逆質問して、「言えないでしょ!」、「勉強不足!」などと攻撃する(よく小学生が言う、「何時何分何秒に言いましたか?」の構造)

 詭弁でも嘘でも、とにかく1つの筋が通ればよいという行政の答弁や、裁判官の心証をよくしようとする弁護などには、彼はとても向いていると思うし、その言い方がよく身についている。しかし、複数がより良い結果を目指して(共通の目的をもって)、より多くの観点から(客観性)、検討(感情なしの分析)し、それから導かれる考察(意見)を、複数でやり取り(より良い調整)するような「議論」には、向いていないように思う。一言でいうと、人をやり込めるための口がうまい。より良い結論を目指すことを目的とするのではなく、自分の主張を正しいものとして通すことを目的として、多少ごまかしや詭弁を使ってでも相手を黙らせる。まさに行政公務員の答弁であり、弁護士だ。彼はこれまで本当に自分に向いている仕事をしてこられたと思う。いや、その仕事をしてきたから、そのような話し方が身についたのかもしれない。

 彼が市長を辞めた時、笑顔で旅番組に出演したことがあったが、彼に向いていると思ったし、見ているこちらも楽しかった。他にはいないような案内人だった。彼には笑顔がよく似合う。東国原氏と同じような仕事をする人はたくさんいるので、誰かと一緒の旅番組や街のレポート、クイズ番組、バラエティ(吉本系はなくジャニーズ系の番組)などで彼を見たい。