日本女子チームが決勝に進んだ。韓国との準決勝の試合を見ていたが、平野選手以外のメンバーには、他のチームや高校生でもしないようなミスがとても多かった。その中でも勝つのだからものすごく強いのだと思うが、そのミスがなければもっと楽に勝てるように思った。

 平野選手は、試合に集中して全力で突き進むのでミスが少なく自分の力を出し切れているように感じた。石川選手と伊藤選手は、愛ちゃんから受け継いだ「自分で考えて納得するような行動」が多い。これは自分の不安な気持ちを消そうとする行動であり、ますます深みに入ってミスが増える。愛ちゃんがそうだった。愛ちゃんは、後輩たちによくないものを残したと思う。自分自身を納得させるような行動をしてみても納得できて心配が消えるわけはなく、体が軽くなるわけでもない。逆にどんどん体が委縮してしまう。不安に集中する時間、心配をする余地を自分に与えないために、考えて納得するような行動はやめて、平野選手のように体を動かし全神経を台や相手に集中させてどんどん進むほうが、ミスが減って自分の力をもっと発揮できるように感じた。

 また、平野選手は試合前に「力を出し切りたい」などというが、石川選手と伊藤選手は「試合を楽しみたい」とよく言う。これは、不安いっぱいでミスをする人のセリフだ。試合は勝っていれば楽しいし、負けていれば楽しくない。つまり、勝つか負けるかの実力だけの話である。楽しみたいというのは自分の不安な気持ちを隠そうと必死になることで、それによって自分自身で不安をさらにあおることになる。こんな気持ちだから試合でミスが多くなる。悪循環だ。だから、この2人は、試合を楽しみたいなどと言ったり思ったりせず、平野選手のように、勝っても負けてもいいから「自分の力を出し切る」ことだけに専念して相手に襲い掛かってほしいと思った。不安は中途半端な攻めにつながる。卓球において、ミスは心の乱れであろう。3人には、すでにものすごい実力があるのだから、あとは気持ちだけだ。

 もしこの3人が、明日の決勝で自分の力を最大限に発揮できたら、中国に勝つ可能性もある。不安をごまかそうとしても、さらに深まるだけだ。そんなことを考えないことが大切である。攻撃に全神経を集中し続けてほしい。くれぐれも、ようやく実力で1本取ってそれを不安や消極的な気持ちによるミスで簡単に帳消しにして・・・の繰り返しの試合だけはやらないでもらいたい。