九州では、「50年に1度」の大雨が降っているそうだ。言葉通りに受け取ると、今後50年は同じような、あるいはこれ以上の大雨がおきないということだ。平均の話をしているのであれば、仮に来年も今回と同じ程度の大雨が降った場合、その後は約100年は同じ程度の大雨が降らないということになる。しかし、誰も将来の天気のことはわからないはずだ。それなのに、なぜ現在、将来の雨の量がわかるのだろうか。1週間先の天気も外す気象庁が…。「50年に1度」というのは、本当に言葉通りのことなのか、それとも不正確な「比喩」なのだろうか。比喩なのであれば、正確な別の表現に変えたほうが良い(「外出を控えたほうが良い程度の非常に強い雨」や「避難が必要と思われる程度の大雨」など)。

 6年前の東日本大震災の時、気象庁が最初に出した津波の予想の高さはとても低いものだった。それを聞いた多くの人は、「それなら急いで逃げなくても大丈夫だ」、あるいは「逃げなくてもいい」と判断したことだろう。助かるはずだった何千(あるいは1万人以上)もの尊い命を、気象庁が奪ったあの事件を思い出させるような今回の表現だった。気象庁は、衛星写真だけではなく、もう少し頭も使ったほうが良い。