安倍総理は、自分の都合が悪くなると、「民進党も同じだ、辻本議員も同じだ。(だから私は悪くない。)」という論法を使う。これについてマスコミも専門家も、だれも批判をしない。こんな詭弁はないだろう。

 二人で万引きをしたとする。一人が捕まった時、「もう一人もやったから自分は悪くない」というだろうか。自分が行なったこと自体が悪なのである。他にたくさんいようと、いまいと、自分が犯した悪を消し去ることはできない。幼い子どもに注意した時、反省もせずに「〇〇ちゃんもやった」と開き直るのと同じ行動だ。

 それに、国会や予算委員会での議論は、総理夫人の疑いについて質疑応答をしているのであり、それだけについて議論をするべきでる。民進党や辻本氏に疑いがあるのであれば、他の機会にきちんと議論をすればよい。「相手もやっているからいいじゃないか。」「相手を攻撃して煙に巻いてやれ。」総理大臣に、そういうおかしなやり取りをさせるために我々は税金を与えているのではない。

 安倍氏の論理性は小学1年生と同じである。筋が通っているか、真実かは関係ない。なぜそれで通用しているのか。それは、(自民党員)数ですべてが決まるからである。数に任せて自分が作りたい法律は何でも作り、防衛省や大臣、夫人、自分のミスなどもすべてなかったことにできてしまう。証人喚問で嘘をつくはずもない籠池氏と真っ向から反対のことを言うなど、嘘も平気でつき通せる。そして、その総理の地位を去りたくないために、自民党総裁の任期延長まで決めた。他人に対する嘲笑の顔や、キレながら他人を攻撃をする姿を見るたびに、彼は現在、自分は日本の政治を思い通りにできる神だと思い込んでいるように見える。自分自身のことを頻繁に「内閣総理大臣である私が・・・」「自民党総裁である私が・・・」というところにも、それが表れている。実際、今の日本は彼の独裁国家だ。これでは、北朝鮮や一党独裁の中国と何ら変わらない。

 だから、健全な政治がおこなわれるためにも二大政党制でないといけないのだが、国民は次の選挙でも民進党を第一党にして成長させてやろうとはしないだろう。長い一党独裁で次第に腐敗していく仕組みを支持するのだろう。目先の利益だけ考えていては、日本の将来は明るくならない。