ラジオを聞いていると、最近頻繁にスマップの「世界に一つだけの花」がかかる。

「ナンバー1にならなくてもいい ~、もともと特別なオンリーワン♪ 」

 人には性格や個性があり、まったく同じという人はいない。だから、もともと特別なオンリーワンであるというのは、あたりまえのことだ。しかし、問題は前半部分である。「ナンバー1にならなくてもいい」というが、子ども達やスポーツ選手 企業や研究者など、すべての人々は何を目標に頑張ればいいのだろう。地域でナンバー1のパン屋さんを目指そう!、漢字テストで学級のナンバー1になろう!、などと目標を持ち、人は努力する。最初からあまり努力しなくてもよいというのでは、結果は目に見えているし、人としてもダメ人間に向かっていくだろう。

 この曲がヒットしたのは、努力ができない人、努力が嫌いな人が増えたことの表れなのかもしれない。確かに怠け者にとっては、安心感を与える曲だ。家庭の教育力の衰退を示す悲しい歌である。