テレビでドキュメンタリー番組を見ていると、ナレーターや調査している人が「~に違いない」などとよく言う。自分でどう思い込もうと勝手だが、間違いないと断定できないことを、自分の願望や予想に基づいて「~に違いない」と決めつけて他人に伝えることはやめなければいけない。うそを広める可能性がある。
学術論文で、私は個人的にこのような表現を一度も見たことがない。実験や実物、確認した現象など確かなことを結論とし、その結論から示唆されることを「~のように思われる」「~の可能性がある」などと考察を書く(断定できるのは結果だけであって、考察であろうとも断定的に書いてはいけない)。確認されていないこと、証明されていないことを断定的に書くことは決してない。
素人がなんとか自分の思い込みや願望を認めさせたい時に、確たる証拠もなく「~に違いない」というのであろうが、口喧嘩ではないのだから、無責任に嘘かもしれないことをまるで事実のごとく述べるのは自制してもらいたい。