人は自由にやっていいが、それは法規やマナー、道徳の範囲内に限られる。それを無視したら、秩序ある社会は成立しない。泥棒から殺人まで、何でもありの世の中になってしまう。
「他人に迷惑をかけない」ということも、マナーや道徳の点からあたりまえのことであり、場合によっては法律にも違反する。
喫煙者はよく、「タバコを吸う自由もある(だから吸ってよい)」という主張をする。他人に迷惑が及ばない喫煙室や誰もいない山奥で吸うなら別に吸っても構わないが、他人がいるところでタバコを吸って、他人に毒性や嫌なにおいのある煙を強制的に吸わせたり、他人の服ににおいを付けたりするのは、道徳的にも法的もアウトである(現在つかまらないのは、これまでの流れがあるからである)。
仮の話だが、両手に乗るくらいの大きさの箱で、タバコと同じ毒性があり、服や皮膚についたらなかなか落ちない嫌なにおいの煙が出る装置があり、そのことを目立つように装置に表示しているものがあるとする。それを手に持ち、人がいるところに近づいたり、食堂や人込みなどでうろうろしたら、どういう状況になるだろうか。周りの人々から注意され、装置を奪われるかもしれない。警察にも通報されるだろう。しかし、タバコだったら許されている。そんな馬鹿なことが許されていいはずもない。
他人に迷惑をかけてもよい自由はない。「タバコを吸う自由もある」という説明は、もう無しにしようではないか。