「鶴瓶の家族に乾杯」で,被災地巡りをしていた。テレビ局としては,被災地を忘れないためというのが目的だろうが,私にはどうもピンとこない。避難所で大変な生活を送っていることを忘れるわけもないし,百歩譲って忘れたとして,だれが困るのだろうか。もはや他地域の人々による支援ではなく,国や自治体が可能な限り具体的に援助をしていく話だ。そのためには国民みんなが納めている税金が使われるのであろうが,それは国民の気持ちだ。無駄なく有効にどんどん使ってもらって構わない。
私には,テレビ局が視聴率を取りたかったり,ネタに困ったりした時に被災地巡りをおこなっているように見える。言い換えれば,テレビ局は被災地を食い物にしているように見えるのである。困った時の被災地頼みといった感じだ。
芸能人たちも,本当に被災地の人々を助けたいのであれば,テレビ局を引き連れて被災地旅行を行ったり,自分が活動したことをフェイスブックやブログで紹介したりする必要もない。仕事のない日に人知れず訪れて,援助をしてくればよい。公表することなくだまって数億でも寄付をすればよい。それでは嫌なのか。芸能人による被災地を食い物にした売名行為は目に余るものがある。