朝日新聞のWEB新書に「中国人をボロボロになるまで銃剣で突いた 戦前世代、孫世代への最後の伝言」等々の記事があった。
物的証拠がなく,人の言葉だけをもって真実だったとする朝日新聞の立場は間違っている。これがまかり通るなら,ある人物が,「朝日新聞から脅迫を受け,家族も殺され…」と嘘を言っただけで,それが真実となってしまう。それでは,世の中はめちゃくちゃになる。証言だけで事実だったとすることは,絶対にやってはいけないことだ。特に歴史や外交に関係することは・・・。しかし,朝日新聞は,歴史や外交に関係することについて,証言だけで事実であったかのごとく世界中に広めようとする動きが目立つ。目的がよくわからない。
百歩譲って,人をボロボロになるまで銃剣で突いたという話が真実だとしても,かなり前の戦争時代の話を,以前の戦争に全く関係のない今の人々に紹介して,何になるのだろうか。「他国の人々よ,今の日本人を恨め」と言いたい気持ちが,ひしひしと伝わってくる。朝日新聞の意図がよくわからないが,意図がどのようなものであれ,1行目の言葉を見聞きした人々には,「これからはこのようなことが無く…」といった冷静で客観的な気持ではなく,「恨み・憎しみ」の気持ちしか生じないだろう。もしかしたら,このことを伝えないと人は繰り返すとでも思うのだろうか。義務教育で9年間,道徳の時間や学校生活全体を通じて繰り返し道徳を徹底的に教えているのである。それでも過去の残酷な具体的事例をどうしても広く世界に紹介したいのか。もしそうなのであれば戦争時代,日本の女性がロシア兵やアメリカ兵にされた残酷なことを,具体的に今の世界の人々にも伝えればよい。しかし,それが誰のプラスにもならないから,日本人はそんなことはしないのである。このWEB新書の記事は,恨みをつくり出し,恨みを植え付け,現在に生きる両国の人々に憎しみや争いの気持ちを持たせる。何を目指しているのだろう。