小学校でのいじめが増えている。数十年前や戦時中などに比べると,今の子どもたちは自分勝手な自己主張や言い訳ばかりする。つまり,自分が何をしようと,すべて相手が悪いという立場だ。自分が神になったとでも思っているようである。誰がそのように育ててしまったのだろうか。
今の小学生の親たちが小学生だった頃,学校は子どもに対して強く指導することも体罰も出来ず,表現力の育成や自己実現の名のもとに(内容はさておき)自分の考えを主張することを教えてきた。だから,その子らが大人になった時,身勝手な学校批判,教師批判をしていい気になっている無責任な親になるのは当然である。私の経験では,子どもが自分勝手で言い訳がひどければひどいほど,その子の親は輪をかけてもっと自分勝手で言い訳がすごい。自分の子どもが言う嘘やごまかしを真に受け,それだけを根拠にうちの子ではなく周りの子ども達全員がすべて悪いと担任に言ってくる。自分の子どもが嘘をついていることがわかると,今度は相手のちょっとした悪い所を持ち出しそれが原因でけんかになったとか,相手の子は悪くなくてうちの子だけが悪いというんですかなどと,開き直って担任に向かってくる。子どもが最悪の場合,母親だけではなく,父親同伴で両親が学校に乗り込んでくる。いつものパターンだ。
いじめをなくすためには,自分勝手な考えをせず,素直で思いやりのある子ども(自己保身のためにすぐ言い訳や詭弁を言わない子ども)を育てることだ。ところが,意図しているしていないにかかわらず,どこかでそれとは反対の指導,教育を子どもにしているということだ。20~30年ほど前に行っていた「歪んだ自己実現教育」が今の親たちを無知で勘違いだらけのモンスターにしてしまった。それは,そう育ててしまった以前の学校の責任であろう。しかし,今の学校では集団の中での生活の仕方や道徳指導を1日中毎日行っている。おかしなゆとり教育や自己実現教育も影をひそめた。ところが,どの学級にも数名,いじわるや相手を困らせて喜ぶ子どもがいる。もし今の学校がいじめをする子どもを育てているとしたら,1クラスに2,3名ではなく,多くの子ども達がいじめをする子どもになるだろう。だから直接的な原因は学校教育ではなく家庭教育にある。相手を詭弁や口げんかで言い負かせては自分が優れていると勘違いをし,子どもの前で口癖のようにおかしな(あるいは情報不足による誤った)学校批判や担任批判をしては学校批判をすることを子どもに教え,いつも身勝手な論理で感情的に他人を批判してはそのようにお前も友達や教師に話すんだと暗に指導し,子どもの攻撃性や詭弁を一生懸命に育成しているモンスターペアレント達が,まず自分が受けてきた教育を忘れて,心を入れ換える必要がある。