慰安婦の性病検査を行なっていた元日本軍の衛生兵だった人物が,自分が検査をしていたから「慰安婦がいなかったというのは嘘」と外国のテレビ局のインタビューに答えていた。私は慰安婦がいなかったという発言に,これまで触れたことが無い。聞いたり見たりしてきたのは,慰安婦たちは日本国によって強制的にではなく,業者のような仲介者の人々に騙されたり,あるいは高い給料をもらって自ら集まってきたりしていたということ,また以前に韓国との取引で事実でないことを日本政府が認めたりずっと謝罪を繰り返したりしてきたということだ。この衛生兵は,どこで「慰安婦がいなかった」という話を聞いたのだろうか。
この元衛生兵は,0(ゼロ)を持ち出して,「日本政府の主張はまちがっている。謝罪すべきだ。」と言いたいのだろう。物事の多くのことは,0か100かの二者択一の話ではない。極論を持ち出し,それに合致するか否かを迫って論破しようとするやり方は,論理的におかしい。極論は問題点をずらし,真実を隠してしまう。