はじめて,「斉藤さん2」を見た。最終回だった。
 学校教育には大前提がある。教員免許を所得し,県教委の採用試験で選ばれ,指導要領にそって子ども達に教育を行う教師と,生まれて数年の未熟な子ども達(まだ義務教育段階の子ども達)との関係である。教える側と教わる側の関係だ。その土台無しに学校教育は成り立たない。また学校教育は子どもの希望に沿って学習を行うところでもない。
 斉藤さんは,4年生に対して「大人になっていたんだ」と言い,警官は授業をボイコットした子どもたちを「あんないい子たち・・」といい,担任は作文を推敲したことを頭を下げて「ごめんなさい」と子どもたちに謝っていた。この誤った見方,規範を全国の親たちに植えつけたテレビ局の責任は非常に大きい。
 子どもたちが2分の1成人式で,好き勝手な自分の思いを話していた。そうさせるのではなく,子どもたちを指導して,何が正しく,何をやってはいけなく,どのような考えで生活していくのがよいのかなどをしっかり教えて育てることが学校と親の仕事である。未熟な子どもを,「信用してあげなくちゃ」とか,「大人と対等に扱わないとね」など,そういう考えが正しいはずがないであろう。3クラス中,1クラスだけ身勝手に2分の1成人式を教室で行ったことによって,秩序を守ったり,決まった通りに行ったり,全体の調和を考えた行動をしたりするという,とても大切なことを,3組の子どもたちは学ばないどころか,歪んだ自信を持った子供たちは今後も秩序やルール,調和などに対し,堂々と歯向かっていくことだろう。
 先生が頭下げてくれた(子どもたちの言葉),私たちも成長しなくちゃね(母親の言葉)等とも話してた。このドラマは,本当に悪いドラマだ。多くの親や子どもたちが見ていなかったことを願うばかりだ。