大学認可見送り問題で,田中文科大臣の主張通り大学が多すぎる,いや認可見送りは急すぎて路頭に迷う子どもたちがかわいそうだという議論になっている。しかし,この2つのどちらかを選ぶ議論はおかしくないだろうか。
 少子高齢化にもかかわらず大学が増え続けているために大学が経営破たんをしたり大学生の質が低下したりしているので,今後は新大学を認可せずに増えすぎた大学を廃止なり統合をしていく必要がある。したがって田中文科大臣の言うことはまさにその通りで,今後大臣の言うようにしていかなければならない。しかし,それはいつからやるのかということが問題である。突然の認可見送りで人生が変わる学生が出てくるくらいに急ぐことは適切ではない。学生たちが進路や就職で直接的に被害が及ばない程度の猶予期間をおいた後に,田中大臣の言う方向で進めて行けばよい。
 相対する論点はない。議論は必要ないだろう。