アインシュタインの理論に反してまで,「実験でニュートリノが光より速く飛んだ」と名古屋大などの国際研究チームが昨年発表していたが,世界中の理学物理学研究者の予想通り,名古屋大の主張は空振りに終わった。実験装置の接続の不具合で実験結果が正確でなかったことを自ら発表したのだ。
 それまでの通説を覆すような重要な結果を公表する場合,実験装置の不具合などすべてを何度も点検して間違いがないか確かめるものである。落ちぶれつつある大学が,「世界の注目を浴びたい!」と強い願いを持っている時によくやってしまう思い込み型の失敗パターンだ。
 名古屋大学は焦っていたのだろう。世界中の笑いものになって終わった。