吉本の河本氏が,母親の生活保護不正受給について記者会見をしていた。自分の母親が生活保護を受けていることが世間に知られることが恥ずかしく(いつばれるかと)ずっと不安だったと話していた。記者会見をしなければならないが(本心では)自分は悪くなかったという彼の中での葛藤が,このようなおかしな発言を生んでいるように感じた。もし本当に発言通りに思っていたなら,普通に自分が母親を援助すればなんの問題も自分の不安もなかったはずだ。
河本氏は年収5千万だそうだが,将来の収入の保証がない仕事だから母親の面倒を見ないで貯めていたとも話していた。将来の話ではなく,現在親族でそこそこの収入があればその身内は生活保護を受けることができないことになっている。そもそも今の時代はいつ中小の会社が倒産するかわからないし,年収200万以下の安月給で保証がない多くの非正規雇用者や派遣社員はどのようにしていると彼は思っているのだろうか。
河本氏と仲の良いお笑い芸人たちが彼を擁護していた。同じ穴のムジナである。最近調子に乗ってお笑い芸人達がテレビなどで政治や社会に物を申すことが多くなったが,物を言うには偏らない幅の広い膨大な知識と論理性が必要なので,お笑い芸人の発言内容が適切でないことは初めからわかっていることである。笑いがとれないなら,へたな絵をかいたり政治にかかわったりしてくるのではなく,さんま氏のように自分の芸を磨いて一生懸命努力し,お笑いに徹するべきではないか。能力の無い者は去るしかない。
最後に一言,吉本芸人の人格が悪すぎる。犯罪がらみやそれを擁護する芸人が多すぎる。よく売れている芸人たちの昔のエピソードが披露されるが,売れる前の態度も暴力団のようである。これではだれも吉本を「明るく健全な集団」と呼べないであろう。