「大丈夫です」「安全です」で有名になった大谷浩樹准教授のおかしな発言を全て挙げてみようと思ったが、ネット上の掲示板にたくさん投稿されているので、そちらを参照されたい。彼のことを知らない人のためにいくつかの発言を紹介すると、例えば次のようなものがある。

「母体に摂取された放射能は自然生理機能で排出されるし母乳に影響ない」

「食物濃縮が起きた魚を食べても身体から出るし時間と共にヨウ素もセシウムも半減して行くから大丈夫」

 母乳から放射能が検出されたことはニュースの通りである。食物濃縮が起きた魚を食べても身体から出るから大丈夫ならば、国の基準値の何十倍もの放射能で汚染された魚やシイタケなどの野菜、肉などを、あなたと奥様、そしてあなたのお子さんに毎日食べ続けてもらいたい。そうしたら、テレビ出演が売名行為でないことだけは信じられる。

 セシウムは主に筋肉に蓄積され、内部被ばくを起こし、環境省の発表では半減期が約70日とされている(隠したがっている政府の出す数字は嘘であろうが)。仮に半減期を70日とし、半減期内の例えば週に2、3度のペースで食べ続けたとしたら、ずっと内部被ばくをし続けることになる。そもそも国が行っている飲食物の放射能検査でセシウムの量を調べること自体も無意味ということになる。彼は、政府に対して今すぐ無駄なことをやめるよう教えてあげた方がよいだろう。


「安全です」しか言わない学者は東大にもたくさんいるが、大谷氏の説明は群を抜いて稚劣だ。同じ嘘を言うにしてもあまりにも説得力がない。不思議に思い学歴などを調べてみたら、放射線研究者にはめずらしい日大院出身だ。大学で差をつけるのはよくないという人もいるが、現実は日大と東大の学生では、論理性や表現力、深い専門知識、実験の経験などは全く違う。彼は劣等感から有名になりたくて、これでもかとニュースに出たおしているように感じられる。彼は、政府の御用学者(東大や東工大などの国立大出身の学者たち)とは一線を画した特異な存在だ。
 彼の言葉を信じて余計な被曝をした人もたくさん出てしまったであろう。小さな子どもが、将来彼の言葉が原因で癌になったとしても(証明は難しいが)、彼は言いわけをして終わらせるのだろう。ネットを見ると彼に対する批判が多く、その反省からさすがのテレビ局も最近は彼に出演依頼をしなくなったと思っていた。しかし本日フジテレビに彼が出ていた。日本テレビやTBS、NHKではなく、フジテレビに。類は友を呼ぶのだろうか。