震災や原発事故後,菅氏から日本の英知を集めて今後の東北の在り方を検討してもらうという話が出た。そして実際,建築家や作家,果ては哲学者(宗教家?)まで集められ,何度か話し合いが行われていた。私は,これまでとは全く異なる価値観や視点で,経済や科学技術の呪縛から抜け出した自然豊かでゆとりのある生活が営まれる「人間の街」が東北にできるのかと,希望の光を見た思いだった。
あの話し合いはどうなったのだろうか。今も続いているのだろうか。それとも提言がまとめられ,今はそれに向かって動き出しているのだろうか。どうも以前と同じ日本社会の姿に戻そうとしているだけのように見えるのは,私の勘違いだろうか。
「どんなに材料が最高でも,下手な料理人にかかったらすべてが台無しだ」という言葉が思い出される。もし提言がこれから出される,あるいはすでに出されていたとしても,今の政治家たちでは対処しきれないだろうし,そもそも提言の内容がなんのことかまったくわからないのではないだろうか。提言は横におかれ,政治家たちは自己の利害に従って以前の日本を目ざしていくのだろう。
あの話し合いはどうなったのだろうか。今も続いているのだろうか。それとも提言がまとめられ,今はそれに向かって動き出しているのだろうか。どうも以前と同じ日本社会の姿に戻そうとしているだけのように見えるのは,私の勘違いだろうか。
「どんなに材料が最高でも,下手な料理人にかかったらすべてが台無しだ」という言葉が思い出される。もし提言がこれから出される,あるいはすでに出されていたとしても,今の政治家たちでは対処しきれないだろうし,そもそも提言の内容がなんのことかまったくわからないのではないだろうか。提言は横におかれ,政治家たちは自己の利害に従って以前の日本を目ざしていくのだろう。