岩手県一関市や東北の野菜についての危険性を述べた武田教授の発言について,一関市長は教授に抗議をしている。一関市では7月に調査した数カ所の土壌から毎時1マイクロシーベルト以上(都内や千葉のホットスポットと言われるところより高い値)の放射能を検出していた。ということは,そのような地点が他にもたくさんあるということである。教授の言う通りであろう。
一関市長は「市民感情を考慮してほしかった」,JAいわて南の幹部は「農家の感情を逆なでしている」と話す。対象市民や農家の感情が,野菜に含まれている放射能や国民の健康・生命と何の関係があるというのか。市長もJAいわて南の幹部も間違っている。国の基準値を超えて農産物に放射能が含まれている可能性がある以上(実際に抽出検査でいくつか見つかっているのですべてを検査しなければ他のどれかには基準超えが入っているとみるのが自然であろう),不特定多数の人々に対して意図的にそれらをばらまこうとする行為はどのような理由があろうとも警察によって取り締まるべき行為である。