大事な時に使えなくなる携帯

　台風の影響で，奈良県や三重県の被災地では携帯電話が使えなくなっているとのことだ。東日本大震災の時も携帯電話が使えなくなり，安否連絡はもちろん，救助を求めたり避難所の人々が物資を要求したりすることもできなくなった。携帯電話は，「携帯」であるがゆえに災害時に本当の威力を発揮するものだと思うが，実際は災害が起きた時だけ使えなくなるようになっている。
　電波の中継基地を免震や耐震構造にするとか，救助を求めるために警察への専用伝言板をもうけるなど，やれることはたくさんあると思う。ネット回線（インターネットやスカイプ）を利用したサービスも何かできそうだ。
　携帯電話会社は公共性が高い。利益が上がる新機種販売ばかりに熱くなっているのではなく，まず設備や運用の整備をしっかりと充実させることに努力をしてもらいたいと思うのである。